≪レアメタル戦略と触媒開発の進め方に関するシンポジウム≫
自動車用触媒、水素製造触媒、燃料電池関連触媒など世界レベルでの利用の拡がりは、貴金属、レアメタルなど資源の世界動向に大きく影響されるようになっています。本シンポジウムでは、資源戦略の第一人者である東北大学・中村 崇教授によるレアメタル戦略に関する特別講演 ならびに、重要性を増しつつある自動車用、水素製造用、燃料電池用等の触媒における軽希土類活用による貴金属使用量削減に関する一般講演に加え、ビッグデータ、シミュレーションを活用する新しい実用触媒開発の方法論(マテリアルインフォマティクス)の展開について議論します。
日時:5月29日(金)13:00-17:15(受付開始 12:15)
主催:宮本明(東北大学)、多井豊(産総研)、岡田治((株)ルネッサンス・エナジー・リサーチ)
共催:次世代自動車宮城県エリア
プログラム:
13:00-13:05 あいさつ
13:05-13:45 中村 崇(東北大学):特別講演
「触媒に使用されるレアメタル資源の状況」
13:45-14:05 質疑応答
14:05-14:15 休憩
14:15-14:40 堂坂健児(㈱本田技術研究所):招待講演
「自動車排ガス触媒の今後~大学研究に期待したいこと~」
14:40-15:05 髙見明秀(マツダ株式会社):招待講演
「進化するエンジンと排ガス浄化触媒の課題」
15:05-15:25 岡田 治(㈱ルネッサンス・エナジー・リサーチ):依頼講演
「次世代型水素製造プロセスにおける資源戦略」
15:25-15:45 多井 豊(産業技術総合研究所):依頼講演
「排ガス浄化触媒開発における産総研の取り組み」
15:45-16:05 畠山 望(東北大学):依頼講演
「触媒シミュレーション技術とビッグデータの利活用」
16:05-16:40 藤井法夫(経済産業省):特別講演
「レアメタルを巡る最近の動きについて」
16:40-17:05 田畑 健(大阪ガス株式会社):招待講演
「燃料電池システムと貴金属触媒」
17:05-17:15 自由討論・まとめ
【講師略歴】
(特別講演)
◆中村 崇(東北大学多元物質科学研究所教授 希少拠点長リサーチプロフェッサー)
専門分野:循環型社会実現に向けたプロセッシング技術
非鉄金属製錬業を基盤とする金属資源リサイクル、廃棄物の無害化処理技術、エネルギー回収、処理過程における低環境負荷技術の開発ならびに社会基盤システムの開発を行っている。主に化学熱力学を学問ベースとした研究開発を行っているが、その他にも新規的な物理選別技術など化学熱力学のみでは対応できない技術課題へも積極的に取り組んでいる。
1977年 4月 九州工業大学工学部講師
1991年11月 九州工業大学工学部教授
1998年 4月 東北大学素材工学研究所教授
2001年 4月 東北大学多元物質科学研究所教授
2002年 4月 東北大学多元物質科学研究所 資源循環・再生研究センター長
2009年 4月 東北大学多元物質科学研究所 教授
2015年 4月 東北大学希少拠点長リサーチプロフェッサー
◆藤井法夫(経済産業省 希有金属室 室長)
レアアースを中心にサプライチェーンにおける位置づけ、需給価格動向、資源ナショナリズムの先鋭化、経済産業省の希少金属技術開発施策等の最近の動向について説明。最近のトピックスとして、金属素材競争力強化検討会における鉄鋼・非鉄金属産業が将来に亘り競争力を維持・強化していくための方策の検討状況を中心に概説。
1978年 旧通産省(経済産業省)入省
1982年 工学院大学電気工学科卒
2010年 大臣官房秘書課長補佐
2012年 内閣府沖縄総合事務局経済産業部政策課長
2014年 経済産業省 希有金属室 室長
(招待講演)
◆堂坂健児(株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター 主任研究員)
専門分野:自動車用触媒
現在までに、プラズマによるディーゼルNOxおよびPMの低減研究、ディーゼル用NOx吸着触媒の開発を経て、最近はマネジメントとして自動車用触媒の基礎研究から量産開発までを担当。
1992年 3月 東北大学大学院工学研究科応用化学専攻 卒業
1992年 4月 本田技研工業㈱ 入社
1992年10月 ㈱本田技術研究所・和光研究所(当時)材料研究部門に配属
F-1プロジェクトでゲルハルト・ベルガーのエンジンを担当
配向めっきによるフリクション低減研究、プラズマによる
ガス改質研究に従事
1998年 9月 ㈱本田技術研究所・栃木研究所(現 四輪R&Dセンター)
排ガス浄化触媒の研究開発に携わる
2006年 6月 主任研究員昇格 触媒基礎研究Gr.リーダー
2012年 4月 触媒研究開発Gr.リーダー
2014年 4月 AICE(自動車内燃機関技術研究組合)後処理研究委員 兼任
◆髙見明秀(マツダ株式会社 技術研究所 副所長)
専門分野:触媒、無機材料
今後の自動車は、環境問題対応、CO2低減などを目的に、継続的にエミッション規制及び燃費規制が強化される中、革新的な次世代エンジンや、電動デバイスの搭載が進んでいく。その中で、排ガス浄化システムは、従来技術の進化とともに、飛躍的な革新が期待されている。本報告では、これらの技術動向と課題について述べる。
1984年 京都大学工学部化学工学科卒業
1984年 マツダ(株)入社
高性能セラミック材料の自動車部品適用の研究開発
~ ルマン24h耐久レース用ロータリーエンジン部品の開発
1990年 エンジン排出ガス用浄化触媒の研究及び実用化開発
~ ガソリンエンジン用リーンNOx触媒の開発
2001年 技術研究所 材料研究領域 環境エネルギー材料研究Gr マネージャー
2008年 技術研究所 材料研究領域 統括リーダー・先端材料開発領域全般の研究開発を担当
2013年 技術研究所 副所長 兼 革新研究創成部門 部門長
◆田畑 健(大阪ガス株式会社 リビング事業部 商品技術開発部 部長)
専門分野:触媒化学、表面科学
専門は大学から触媒化学・表面科学。昭和61年大阪ガス入社後は、ガスエンジン排ガス処理用のNOx還元触媒の研究開発に従事し、学位を取得。平成11年、ガス改質プロセス触媒の研究から家庭用燃料電池システム全体の開発のプロジェクトマネジャーに転じ、商品化後は、現職で家庭用機器開発全般を統括。
1984年 東京大学理学部化学科 卒業
1986年 同理学系大学院化学専攻修士課程 修了
1986年 大阪ガス株式会社 入社
1988年より 同社 総合研究所で主に触媒研究に従事
1997年 触媒センサーチーム マネジャー
1995年 東京大学より博士(工学)授与
1999年より 同社 家庭用コージェネレーションプロジェクト部でエネファームの開発に従事
(開発第一チームマネジャー)
2009年 社団法人日本ガス協会に出向(技術開発部長)
2012年 帰社し、現職の商品技術開発部長として、エネファームを含む
家庭用機器開発を統括
(依頼講演)
◆岡田 治((株)ルネッサンス・エナジー・リサーチ 代表取締役 社長)
専門は触媒化学、水素製造触媒・プロセス、脱硝触媒等。大阪ガス株式会社にて理事・エネルギー技術研究所 エグゼクティブリサーチャー兼次世代改質システムプロジェクト部
長を経て平成16年に株式会社ルネッサンス・エナジー・リサーチを設立。現在、東北大学、大分大学、八戸工業高等専門学校等の客員教授も兼任。平成14年より燃料電池用等小型水素発生装置のISO規格化検討WGの日本側エキスパート。
◆多井 豊(産業技術総合研究所 無機機能材料研究部門 物質変換材料グループ長)
2009年よりNEDO希少金属代替技術開発プロジェクトのなかで、環境浄化触媒における省白金族、省セリウム化技術開発に従事。2010年第一回日米レアアース円卓会議プレゼンターも務める。
◆畠山 望(東北大学 東北大学未来科学技術共同研究センター准教授)
1999年より東北大学流体科学研究所の助手、2006年より東北大学大学院工学研究科の助教授を経て、2012年より東北大学未来科学技術共同研究センターの准教授となる。現在、マルチスケール・マルチフィジックスシミュレーションの開発・応用に基づく産学官連携研究に従事している。
懇親会:すし波奈 PARCO 9F
時 間:17:30~
会 費:3,000円
[お申し込み方法]
下記のフォームにご記入の上送信をしていただき、お申し込み完了となります。
上記のフォームで申し込みができない場合はメールにて下記の情報をお送りください。
件名は【レアメタルと触媒のシンポジウム参加申込み】としてください。
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御氏名:
法人/団体名:
御役職(職名):
メールアドレス:
電話番号:
懇親会:参加・不参加
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【WEB申し込み締め切り5月18日(月)】
この期間を過ぎたお申し込みはメールにて承ります
[問い合わせ先]
c_innovation*aki.niche.tohoku.ac.jp (*を@に変えて送ってください)
電話:022-795-7233
東北大学未来科学技術共同研究センター 宮本研究室
担当:長舩仁安子、千葉宏子、佐々木友理
畠山瑞穂、針生智世、尾形桃子